「公平な立場」とか「フラットな関係でいたい」というヤツには気を付けろ

 コミュニケーションは難しいです。自分の事を考え、相手のことを考え、自分と相手の関係性について考える必要があるからです。コミュニケーションが上手な人は自分のことを考える、ということを後回しにし、常に相手のこと、相手との関係性のことを念頭において行動します。本エントリーは、コミュニケーションの中でも”自分と相手の関係性”について考えていきたいと思います。

 

➀何故、自分と相手の関係性について考えなければならないのか

 なんで関係性について目くばせをしなければならないのでしょうか。ありていにいえば、話す内容が関係性によって変化するからです。上司と部下の関係から飲み会の席における無礼講はまさしくその例でしょう。その役割を演じる必要があります。ただし、このような明示的な関係性におけるコミュニケーションは配役が決まっているため、むしろ簡単でしょう。もっとも、その部分に反骨精神を燃やす人もいるようですが。

 このエントリーでは明示的関係性のウラに存在する暗示的関係性におけるコミュニケーションについて考えていきます。この暗示的関係性は一つ一つの行動及び言動によって形作られていきます。この部分に意識を向けることでコミュニケーションは円滑にいくでしょう。

 

➁暗示的関係性とは?

 暗示的関係性とは明確化した役割における関係性ではない、関係性のことを指します。卑近な例で言いますと、いじられキャラなどが該当します。

A君とB君はもともと同じクラスで言葉を一言交わすくらいの間柄だったが、B君の返答はワンテンポ遅く、それをA君がからかい始めた。その結果、A君はいじる側、B君はいじられる側という変化を生じさせた

その人自体は本質的にはなにものでもないはずなのに、他者と関係していくうちに属性が付与されてしまうということです。

 

➂マウンティングを暗示的関係性で捉える

 マウンティングという概念をご存知でしょうか。例えば、写真撮影の際に肩を組む行為。話しているときにどこか、上から目線であったり。こういったたぐいの行為や言動を”相手より上位の存在である自分を主張する”性質を持つものとして、マウンティングと捉えます。そしてこのマウンティングという概念は暗示的関係性の大枠の中の一つなのです。マウンティング行為によって、ふたりの関係性が変動していくのです。

 

➃「公平な立場」とか「フラットな関係でいたい」というヤツに気を付けろ

 たまにいませんか、こういうひと。「公平な立場」でいたいだとか「フラットな関係でいたい」だとかを口にする人。もちろん、本心から言っているのかもしれませんが、この言葉はマウンティングの一種なのです。自分が相手より上位の存在だと思っていなければ、「公平な立場」だとか「フラットな関係」なんてワードが出てきません。日本語は難しいのです。

 そしてタチの悪い事に、こういう事をいう人は、言えば関係性がフラットになると思っているわけです。だからこそ、気を付けた方がいいのですね。こういう事言ってくる人は、もう、すでにあなたにマウンティングしているかもしれません。

 

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